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The Road Trip

(後編)



11月11日
朝は寒かったのでのんびりしてからクライミングに出かけた。
「Meat Wall」にある4ツ星の「Eighty Feet of Meat(11b)」から始める。未だ岩は冷たく長いこのルートでは余計な力を入れすぎパンプしてしまい、テイクしてしまった。隣にある3ツ星のにも取り付くがこちらは意地でオンサイト。どちらも面白いパンピーなルート。
ライフルのルートは(特に簡単なグレードは)かなり辛く思えた。
イクマ君は「Sapper Wll」にある「Hand Me The Cantina Boy(12d)」に挑戦。じっくりとオブザベーションをして行くも核心のポケットホールドが水が溜まっていてぬれぬれ。滑って落ちてしまった。
僕もやってみるものの核心部は見た目以上に濡れていて、ランジが決まらず抜けれませんでした。
雨が強く降ってきたのでここまでにして、町に買い物に出かけた。
夕食はミートローフとステーキ丼。

↑「Hand me〜(12d)」
↓キャンプ場から岩場まで。

↓Feline(11a) 11月12日
起きたら雪が積もってた。でも日があたり始めると充分登れそうになってきた。
そこで午前中日当たりの良い「Ice Cave」に向かった。比較的簡単なグレードが集まるここは、アップをするには良い場所だ。
「Continental Breakfast(10b)」を皆でやる。人気ルートということもありポリッシュされててとても滑り易かった。それから「Feline(11a)」これはバランスが決め手になるロングルート。4ツ星だけあってとても面白かった。
タカシ君は「Continental〜」に再挑戦。苦労しながらもレッドポイント成功。自己最高グレードを2撃してしまった。
僕も負けてられないと「Easy Skaning(12b)」に取り付く。持久系の薄カブリなロングルート。中間までは上手く行ったものの核心は腕に来ているうえ、ムーブが思ったよりも読みづらく大変だった。
夕食はハンバーグステーキ丼と野菜炒めでタカシ君のR.Pを祝った。今夜は寒くない上星が綺麗だったのでビールを飲みながらいつまでも焚き火をしていた。


11月13日 今まで出一番寒い日。
今日は天気が崩れるそうなので町に下り図書館でインターネットをした。(日本語は使えませんでした)
インターネットをしていたら天気がドンドン良くなってきたので、慌てて岩場に戻りクライミングをした。
太陽を求め「Anti-Phil Wall」に行き、「Purple and Green(11a)」「Quasimodo(11c)」とやる。(11c)はムーブがすごく面白く自信を持ってお勧めできる一本だ。
タカシ君は「PMS(10c)」に手を出すも途中のスローパーが取れず敗退。だが今後の目標になったらしい
↑ライフルのキャンプ場
 ローカルクライマーたちからの情報で今日は温泉に入りに行った。「Glenwood Springs」は週末ということもあり混み合っていたが想像以上に大きいため問題なく体を伸ばせ、くつろげた。
夕食はもう面倒だったので余り物の野菜と肉でラーメンを食べた。


11月14日
天気予報では今日が一番天気が悪いはずなのに曇り時々晴れみたいな悪くない天気。カナダ以上にこちらの天気は当たらない。
先ずは「Anti-Phil」へ「Ride the Snake(11a)」をアップでやるがオンサイトとは行かなかった...
その後「Easy Skanking」。イクマ君もR.Pトライで行くも、最後の核心ムーブで落ちてしまった。僕も取り付くが最後の動きはイクマ君と違う。イクマ君はデットだが僕は悪い2フィンガーを経由。どちらが良いのか分からないがとりあえずレスト明けに再挑戦を誓う。
「The Nappy Dugout」に移り、今度はタカシ君の番。とりあえず最後まで行けるようにトップロープにしたらなんとノーテンで終了まで行ってしまった。すごい。
僕は「Fossil Family(12a)」に再挑戦。と言っても以前は暗くまともにホールドは見えなかったので気分的には初めて行く気分。それでも短いルートなので解読はすぐ出来たが、足のスタンスが難しい。2回トライしたが、力みすぎて落ちてしまった。
タカシ君もリードで10cに改めて挑戦するも核心でテイクしてしまった。
夕食は野菜スープとハンバーグ。
↑PMS(10c)
↓Fossil family(12a)

11月15日
二人は登りに行ったが僕は領事館や会社に電話しなければいけなかったのでレスト日にした。パスポートはもう出来たそうだ。さすが日本作業が早い。
昼過ぎに戻るとタカシ君が(10c)をやってた。(ちなみにイクマ君は12bを落としたそうだ。)僕も結局混ざって登り、がんばってしまいレストにならなかった...
夕食は最近のお気に入りハンバーグ丼と野菜ラーメン。

11月16日 ライフル最終日。
天気は最高。日の当たるうちに(12b)にトライ。アップをしないで挑んだせいか、昨日レストにしなかったせいか、疲れが取れていず核心部で落ちてしまった。R.Pならず。
その後は太陽が当たる場所で最後の日を楽しんだ。
夕暮れ前に12aにラストトライ。力不足で最後の遠いガバが取れずだめでした。すごく悔しい!
今回はコレまでだけど、ライフルにはすごい魅力があるし、やり残した事が沢山あるんで又絶対帰ってくる。
ロッキーを越えデンバーへと戻る。郊外の町ゴールデンでキャンプ。久しぶりにシャワーを浴びビールを飲んだ。
夕食は車中でパンとチキンウイング。
↑Easy Skanking(12b)


11月17日
領事館でパスポートを受け取りました。コレで一安心。後はカナダのビザの問題だけだ。
皆で話し合い明日は「ボルダ−キャニオン」で登ることにした。

↑ボルダーキャニオンのキャンプ場
ボルダ−に行きキャンプ場に入りテントを張ってから買出しに出た。迷いながらもオーガニック商品を取り扱うスーパーにたどり着いた。
そこで買い物をしていると何とあのスーパースター「リン=ヒル」さんが息子と買い物をしていた。大興奮の僕らは話し掛けるが嫌な顔一つせずにボルダ−キャニオンのお勧め場所を教えてくれた。子供を連れて買い物をしていても一目でクライマーとわかる顔つき、特に目には強さみたいな物が感じられた。
明日はリン=ヒルさんのお勧め「Animal World」に行くことに決めキャンプ場に帰った。
夕食はオーガニック野菜ラーメン(体に良いのか悪いのか...)

11月18日
朝起きたらサンダルが片方無くなっていた。不思議に思い当たりを探してみたら50mぐらい離れた所にポツンと落ちていた。昨夜テントの周りを狐が徘徊していたのでその狐が多分食べようとしたのだろう。どうやら僕のサンダルからは美味しい臭いがするらしい。
ボルダ−キャニオンはボルダ−の町の郊外でボルダ−川を挟み無数の岩場が在る。僕らが行った「Animal World」は南斜面に有り日当たりも良い。ただ向かいの山のせいで日が陰るのは少し早め。

↑「Animal Magnetism(11c)」
今回初の花崗岩のエリア。いかにも花崗岩らしいスラブの5.9をやりその後リン=ヒルさんお勧めの「Animal Magnetism(11c)」をやってみた。60mロープでぎりぎりのこのルートは前半がスラブで後半が少しかぶってくる。一回目の挑戦では目の前に有るガバが見えず登れなかった。明日再挑戦。
メインエリアの真ん中に簡単目な11b「Free Willie」というのが有りタカシ君が挑戦する。真ん中に一つと最後のマントル以外は特に問題ない。タカシ君も明日レッドポイントに挑戦だ。
夕食はペンネのミートソーススパゲッティ−とオーガニック野菜のサラダ。(左の写真「Free Willie」11b)


11月19日 今回最後のクライミングデー
2日間滞在したキャンプ場に別れを告げ「アニマルワールド」へ!
アップで昨日の11cに取り付く。下がスラブなのが丁度良く難無くR.P。やはり昨日ガバホールドに気付けなかったのが悔やまれる。
それからすぐ隣の「Animal Instinct(12b/c)」をやってみた。核心は真ん中でのランジとその後のカンテでのバランスクライミング。下は良かったのだが上のバランスムーブはよく分からない。とりあえず抜けれたが、時間が掛かりそうなので回収した。又来るさ!
その後イクマ君は13aをタカシ君は11b落とし成果を出した。
日は落ち谷間には冷たい風が吹き始めた。青空だったはずの空にはいつのまにか雲が掛かり始め今日の終わりを告げている。
僕らは岩場を後にしてカナダへと向かった。
夕食はメキシカンレストランでブリトーのコンビネーション。

↑「Animal Instinct(12b/c)」

20日には国境を無事に越え、21日にはバンフに到着。
僕は早くも来年のロードトリップツアーについて考え始めた。



(終)






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