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be ice climber



二月のある週末、友達二人と2泊3日でランパートクリークに泊まりにいった。目的は、カナダでもっとも有名なアイスクライミングエリア、weeping wall(日本では「すすり泣きの壁」などとも呼ばれている)。まだろくにリードでアイスのロングルートを登ってことがない私のデビュー戦になる。
ここにはWI3〜6まで多くのルートが揃っている上長さも150mを超えるものばかり。ちなみにこのエリアで一番長いルートがPoler Circus(700m)だ。今回の狙いは「Weeping Wall」のレフトハンドWI4 160m。メインの中では簡単なほうで、今年は氷の状態もいいようなので、これに決めた。一緒に行く二人もこれに快く承知してくれた。

初日、ミックスの練習をしに「one ring circus」出かけた。本当はもう少し楽に行けるところを選ぶはずだったのだが今週末はすごく込み合うと言う話なので穴場的な存在になっているここに行くことにした。駐車場から一時間雪崩跡沿いに上ったところにあるこのゲレンデには真ん中の洞窟を囲むようにルートが広がっている。この日はアイスを何本か登ってからミックスの軽いのを登って終了しする予定だったのだが、南斜面のこのゲレンデは2月の中旬にもかかわらずもうアイスは溶け登る気にはなれなかった。そこでケーブの中にあるミックスルートのドライツーリングを小一時間ほど楽しみ本日の宿になる「ランパートクリークホステル」に向かった。
               
 (右 Beer to burn m9-)

「ランパートクリークホステル」は「レイクルイ−ズ」から北に約100キロ、州道93の中ほどにある。ホステルの周りには有名なアイスフォールが多いということもあり、冬の間は世界中からアイスクライマーが集まってくる。この日は宿泊者の半分がアメリカ人だった。ルームメイトのコロラドから来たという二人組は今日レフトハンドを登ってきたそうで、聞けば状態はよさそうだ。他にもみんなのクライミングの話とアルコールとで夜遅くまで盛り上がる。

取り付きから

3ピッチ目

二日目、「Weeping Wall」まで車で10分ということもあり、ゆっくり起きて準備をした。9時ぐらいに取り付きに着いたが、もう1グループが「レフトハンド」を登っていた。落氷をよけるためにやや中央よりを登り始めた。最初の位置ピッチは階段状の氷で、グレ−ド的には3マイナスほどウォームアップにちょうどいい。2ピッチ目はガイドブックでは核心になっていて75〜85度ぐらいの壁が50mほど続く。真ん中よりを登ったためかこの後の3ピッチ目もほぼ同じぐらいの斜度を持った氷だった。左側を登ると薄い氷らしいのだがこっちは厚い氷というのも違っていた。その後はらくらくクライミングで行くことができ無事に終了することができた。ただ本当は4ピッチで行くところをアイススクリューが少なかったことと、ビビリが入ってしまったため5ピッチにしてしまってのが気になるところだが初のマルチピッチとしては成功と言えるのではないだろうか。宿に戻ってからは3人でサウナの中でビールを片手に今日のクライミングを肴に盛り上がった。
三日目、「Weeping Wall」で燃え尽きた私は他の二人にこの日のことは任せてフォローにまわる事に専念した。行ったのは「Panther Fall(60mWI3〜4+)」ホステルからは北に20分ほどで駐車場そこから歩いて10分とアプローチも楽。この滝の裏には世界最難のミックスルート「The Game」そして「Musashi」がある。この日もヨーロッパから遠征に来ているプロクライマーが取り組んでいた。アイスはすぐに終わることができその後は彼らのクライミングを見ながら昼食を食べ帰路についた。
「panther fall」の下部。
今回のトリップは私的には自信と経験を積むことができ堂々と「アイスやってます」言える身分になった気がする。まだまだ限界はあげていける感じもしたので更なる飛躍に励みたいっす。アイスの目標はずばり、「来年はもっと長いのやるぞ!」かな〜。